#7:立花明依 / Tachibana Ai (泰平堂)

今回登場するのは、泰平堂の立花明依さんです。

泰平堂は、元惑星ピスタチオ、現在ピースピット主宰の末満健一氏が設立しました。

関西小劇場のスター役者を結集したピースピットの公演は、
末満氏の美意識に貫かれたエンターテインメント作品で
関西でも有数の動員力を誇っています。

そんなピースピットが遂に立ち上げた製作事務所が、泰平堂。
そこに役者として名を連ねるのが、立花明依さんです。



■好きな映画...
【昼下がりの情事】

主演のゲイリー・クーパーとオードリー・ヘップバーンの恋の駆け引きが可愛いんです!
ゲイリーはロマンスグレーのプレイボーイなおじ様、恋いも遊びも知り尽くしてる。
かたや、オードリーは何も知らない小娘。でも、わざと遊んでいる女のフリをして、ゲイリーの気を惹こうとする。
二人は惹かれ合っているのになかなか素直になれなくて…。
二人の駆け引きや意地の張り合いが可愛くてたまらない映画です。
私は『ローマの休日』よりこっちの方が好きですね。
【フィラデルフィア】
トム・ハンクスとデンゼル・ワシントンが出てます。この二人の演技が本当に凄いんです。
エイズや同性愛に対する差別を扱った作品です。
法律事務所に勤める弁護士のトムがエイズを理由に不当解雇され、事務所を相手取り裁判を起こす。
弁護を依頼されたデンゼルは、当初はトムを偏見の眼差しで見て弁護を断るが、
彼の熱意にうたれ弁護を引き受け共に戦っていく。
二人の俳優の静かで、でも、とても激しい、魂を削るような凄みのある演技が本当に素晴らしいです。
私は同じ映画を何回も観たりするんですが、これは3回くらい映画館に観に行って、
ビデオも買って何回も何回も観まくってます。
すごく好きな映画です。
【レミーのおいしいレストラン】
楽しい!とにかく、観ていてとても楽しい映画でした。
わかりやすい話とスピーディーな展開で、特に、レミーが料理を作っていく時の動き、高揚感は本当に楽しくて、
観ていてとてもワクワクしました。ワクワクしすぎて、一緒に動きたくて、イスに座っていたくなくなるくらい。
映画が終わってすぐに「もう1回観たい!」と思いました。
DVDになるのが待ち遠しくてならなかったですね。

■好きな曲...
【ハッピー・クリスマス(ジョン・レノン)】
母がビートルズ好き、レノン好きで、影響を受けました。
このCDを買って、歌詞カードを見ながら聴いていたら、すごく感動してしまって。
聴くたびにぐっときます。
【ええねん(ウルフルズ)】
初めて聴いた時、泣いてしまいした。
聴いていると、背中を押されている感じがして、本当に「これでええねん!」って思えてきて凄く好きです。
とてもストレートな歌詞で、ミュージックステーションでこの曲を聴いたミスチルの桜井君が、
「僕は何をぐだぐだ唄ってるんでしょうね」と言っていたのが印象に残っています。
【キューティーハニー(オリジナル版)】
小さい時にアニメを見て、「ハニーみたいになりたい!」と思いました。…なれませんでしたが。
曲はテンポが良くて、気分が盛り上がりますね。
カラオケは苦手なんですが、「1曲だけ」と言ってはこの曲を歌ったりしてます。

■好きな食べ物...

【トマト】

三田で農業を営んでおられる知り合いのおじさんが、
市場に野菜を卸した帰りに家に寄ってくれる時があって、箱買いしたりします。
おじさんのトマトは本当にすごく甘くておいしいんです。
小さい時は、箱に入ったトマト全部に「これアイちゃんの。これアイちゃんの」と指で穴をあけていってたらしいです。
【カレー】
母が市販のルーを使わずにカレーを作るんですが、それがすごく美味しいんです。
家族全員がカレー好きになるくらい。
なので、自分が料理をするお年頃になった時、カレー好きの家族が満足するカレーを作らなくては!と思い、
研究を開始しました。
チョコレートやらヨーグルトやら色々試したんですが、なかなか味が調わず…
結局、私の味の決め手は「手間」と「玉ねぎ」という結論になりました。
玉ねぎをじっくりと炒めて、いかに焦がさずに飴色以上のこげ茶にするか。
ここにものすごく時間をかけてしまいます。でも、不思議とその方が美味しいんです。
それから、野菜をたくさん入れる。
私は、カボチャで甘みをとって、ルゥは辛口と中辛を半々にして、さっぱり辛いカレーに仕上げています。
カレー好きというより、カレー作るの好きみたいになってますね。
【カルボナーラ】
東京に行ったとき、母に白金台のキッシュ専門店に連れて行ってもらって。
そこのディナーに出てきた本日のパスタがカルボナーラで、びっくりするほどおいしかったんです!
だけど、もう1回行ったら、その日だけのパスタだったので食べられなくて。
それ以来、初めて行くイタリアンやパスタ専門店では、あの味を求めてカルボナーラを注文し続けています!

■今まで演じた中で印象深い役
【ニャンス】
→ ピースピット HYT1 『ニャンプー』
末満さんの作品に初めて参加させて頂いた作品です。
どうしても末満さんのお芝居に出演したくて、HYT1のオーディションを受けました。
この役にはすごくはまりこみました。寝ても覚めてもニャンスニャンスって感じで。
ニャンスは一見するといわゆる「悪役」なんですが、実は、世界を守るために奮闘していて、
たとえ周りの人から誤解を受けようとも己の信念を貫こうとする。
その意志の強さ、自ら悪役になってまで世界を守ろうとする哀しさ、そんなところがすごく好きでした。
ニャンスに対する想いは、ちょっと恋に似てるかもしれません。
【朱扇屋胡蝶】→ ピースピット VOL.7 『SMITH』
ピースピットの本公演に初めて参加させて頂いた作品です。
まさかこんなに大きな役がもらえるとは思っていなくて、とても嬉しかったです。
山浦さんや隈本さんや西田さんといったすごい役者さんたちと共演させて頂けて…
本当にすごいところに出させて頂いてると思いました。
胡蝶は、老舗の遊郭の女将で、その実、裏では情報屋をやってたり地下組織の一員だったりと、
色々やっちゃってるすごく「できる女」。
色気があって、姉御肌できっぷがよくて、やっててとても楽しかったです。でも、全身赤タイツは恥ずかしかった・・・。
【柊八雲】→ PEACEPIT QYT presents THE GENIES SHOW 2008 星降る夜の月光一座『眉山の獣』
末満さんが執筆した作品で初めて主演をやらせて頂きました。
八雲は「夜叉羅刹の縁」という呪いをうけ、男でも女でもない体になってしまいます。
人でもなく夜叉でもない「狭間の獣」になってしまったことで、今までの自分、親しい人々や生きてきた場所といった、
己の存在を証明するよりどころが断ち切られ、行くあてが無い恐ろしさ、
過去があやふやになり、足元が崩れていく孤独、不安、哀しさ、怒り、そんな様々な感情を抱えた役でした。
歌舞伎テイストを取り入れた演出で、見得を切ったり、沢山の殺陣をやったり、
今までにやったことのないことが色々とあって大変でしたけど、とてもやりがいのある役でした。
続編の話なんかもチラッとあったりするので、もしやらせて頂けるなら、また八雲になりたいです。

■これから演じてみたい役
【人生の悲喜交々を知り尽くした、でも決して悟って達観してしまっていない女性】

自分自身、もう少し年齢がいってからやってみたいな、という感じなんですが…
ある程度の年齢になって、すごく色々経験してきた上で、
それでもまだ「渦中」にいてもがいている、そんな女性を演じてみたいです。



泰平堂のメンバーである立花さんには、以前からお話を伺いたいと思っていました。

ある時、ピースピットのメンバーは末満氏ただ一人だと気付きました。
なのに、どうしてあれだけの仕事ができるのか?それは、驚嘆に値する事実でした。
末満氏のブログを拝見すると、伝わってくるのは・・・「この人、全然寝てない」。
この人はそのうち倒れてしまうんじゃないだろうか?と心配になるほどの活動ぶりでした。

立花さんは、フレンチな雰囲気を醸し出して待ち合わせ場所にやって来られました。
撮影の際にはプロのモデルさんのような落ち着きぶりで、インタビューの際にも
静かな声で淡々と、丁寧に話しておられると思ったら、お店の人を呼ぶ際には
ものすごく通るカッコいい声が飛び出して、役者としての幅を見た思いがしました。

ああ羨ましい。こんな人が泰平堂にいるなら、ピースピットも百人力だ!と思ったら、
2009年は、怒涛のようなスケジュールが組まれている模様・・・。
泰平堂ができたから、余計に予定を詰め込んでしまったということでしょうか?

でも、立花さんがいれば大丈夫!
そう思わせてくれる、落ち着いた雰囲気を持った、とても素敵な女優さんでした。

写真/聞き手:大沢秋生(ニュートラル)

立花明依 / Tachibana Ai
泰平堂に所属
ブログ=泰平堂のブログ HP=ピースピット ウェブ
■今後の活動予定■
ミジンコターボ 「カレルチャペックの砦」
日程:1/9(金)〜1/12(月)
会場:in→depdnent theatre 2nd
詳細は、公演特設ページにて

ピースピットHYT123 『SUGAR』
日程:2009年3月5〜10日(予定)
会場: シアトリカル應典院
詳細は、公演特設ページにて