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WEB ip [ MAY.2009 ]

『イバリコブタ』第一話

小さな村の小さな牧場にまるまると太った良い具合の整った体のコブタが生まれました。



おじいちゃんも、お父さんも最高ランクの品質で、村で一番の高値が付いた立派なブタです。
そんな血筋のもと、はじめて生まれたぴかぴかのコブタは、たいそうかわいがられ、それはもうワガママに育ちました。



「ぼくは、初孫で長男だからエラいんだ!」
やがて“養豚場”という名前の学校に行くことになったコブタは、周りのコブタたちに嫌われてしまいます。
だってとってもワガママで自分勝手なんですもの!
「だってぼくはエラいんだもん!」それがコブタの口癖でした。
あんまりエラそうにするもんだから、周りから【イバリコブタ】と呼ばれるようになりました。



「エラそうにしてるけど、オレのほうが体おおきいぜ!」
「オイラのほうがやわらかいよ!」
「あたしなんて、ちょっと霜降りがあるのよ!」

友達ができないコブタは、ひとりぼっちでさびしくなりました。



「いいもん。いいもん。友達なんてできなくたって、
一番おいしくなれたらいいんだもん・・・。友達なんていらないもん。友達なんて・・・。」


千歳晶子
(隕石少年トースター)


ドキドキワクワクして、最後にほっこりさた気持ちになれるピクニックのような喜劇、《ピクニック・コメディー》をお届けする劇団、『隕石少年トースター』の役者。
少年少女からレポーター、主婦までいろいろ演じ、ミュージカルやバンドボーカルでの経験を活かして劇団公演では作曲や衣裳、パペット制作など手掛ける。
食べ歩き、料理、歌うこと、踊ることが大好き。
イラストを使って、いろんな声を使い分けて、ミュージカルな紙芝居公演をするのが野望♪

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